国際歯科学士会
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三大事業 冬期学会

開催報告 2002年度冬期学会
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=速報=
冬期学会参加記(2003.2.15)

―インプラントの信頼性―
インプラントは歯科界の救世主か
レポート中の筆者
レポート中の筆者
五十嵐俊男 フェロー

講師・齊藤  力先生 講師・赤川 安正先生
講師・齊藤  力先生 講師・赤川 安正先生
熱心な聴講者でいっぱいの会場
熱心な聴講者でいっぱいの会場

 ICDの学会を通じてインプラントについて基礎理論、臨床、実践的実習とそれぞれ多方面からのご意見やアドバイス研究報告などトータルに勉強する機会を得た、私自身インプラントを始めて二十数年になる、一昨年5th World Congress for Oral Implantology1)にインプラント臨床の一つの区切りとして1975年から2000年までの25年間の自医院のインプラント口腔内残存率を発表した、当初のチタンブレードやサファイアインプラントは天然歯と連結し用いられる症例が殆どだが、連結した天然歯の方にトラブルが出て撤去する症例が多かった、しかしスクリューやシリンダー型に代表される形状の研究とオステオインテグレーションするインプラントの出現により天然歯と連結せず単独植立が可能となり、インプラントの口腔内残存率は飛躍的に向上した、357名707本の追跡可能なインプラントの25年間の残存率は86,7%だが、直近10年間では96%さらに5年間では99,3%3年では100%の口腔内残存率であり自身としてはかなり信頼できる治療法となり、患者さんに自信をもって薦めることができる、またインプラントの研究、臨床応用により、今回のテーマであるインプラントの信頼性についても一臨床家としては一応市民権を得たのではないかという気がする、インプラントの適応拡大やその応用によりインプラントは狭義的には歯科界の救世主の一面をになっていると思う、しかしながらインプラントのみならずどんな研究でも一つの道筋がつくまで30年はかかるという石川達也先生の講評を聞いてうなずいた研究者も多かったと思う、

 歯科医療には不思議・不可解な問題がまだまだ山積している、日常臨床において義歯をやめてインプラントを入れた事により急に元気になった患者さんを沢山みてなぜだろうと思う事がしばしばである、これも富永正志先生の講演をきいて頷けました、インプラントだけをみると歯科界の救世主のように錯覚する一面もあるが、こんな経験から歯科医学は医療全体からみるとまだまだ殆どの事が手付かずで解っていないのではないかと思う、このインプラントシリーズで勉強する機会が得られ自分自身ハッと思われ反省させられる事が多く感謝申し上げると共に、さらに研鑽しなければと思う次第です、第三の歯と云われるインプラントの健全な発展、研究、研鑽を願う一人としてシリーズを企画協力していただいた沢山の関係者に厚くお礼申し上げます。

文献
1)YONEDAT.,TAKAGIA.,NAKAJIMAM.,YAMAKURAK.,and IGARASHIT.P-113 Clinical Evaluation of Oral Implant for 25 Years in Igarashi Dental Clinic,Yokosuka City

Proceedings of 5th World Congress for Oral Implantology
-Biomechanics and Tissue Engineering-
440 Proceeding Committee Publication Tokyo, 2001

座長・佐々木高憲フェロー 座長・久保田 晃フェロー 座長・佐藤 吉則フェロー 座長・小嶋 栄一フェロー


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