2010年度国際歯科学士会(ICD)日本部会第41回冬期学会が2月20日(日)港区麻布台の東京アメリカンクラブで開催されました。今回は『高齢社会をむかえ歯科医師の役割、そのため必要な臨床知識』というテーマで行われました。
天野恵会長の挨拶の後、
第一講演「歯科診療におけるリスク評価と問診票の有効な活用について」
国立行政法人東京医療センター歯科口腔外科医長 大鶴洋先生、
第二講演「高齢者の歯周病治療での抗菌療法の位置つけ」
日本歯科大学新潟生命歯学部教授 佐藤聡先生/ICDフェロー、
第三講演「機能低下に対応した高齢者の義歯を考える」
東京医科歯科大学教授 下山和弘先生がご講演されました。
各先生方の日常臨床に対する考え方が拝聴でき大変有意義な冬期学会でした。
日本が迎える超高齢化社会における歯科医師の役割、そのための必要な臨床知識を学ぶ事ができ明日からの臨床に大変役立つ学会でした。
天野会長の挨拶 |
平井フェローの会式の辞 |
(船越 光豊)
講師の先生方
国際歯科学士会(ICD)日本部会の第41回冬期学会は、東京都港区麻布台のロシア大使館隣に本年2月に新築されたばかりの立派な建物のアメリカンクラブで天野 恵会長のもと委員のご尽力で2月20日に開催され、約80名の参加者と盛況でありました。
アメリカンクラブはカーネギィー財団が世界各国で活躍する米国人の親睦の場を提供するために設立されたクラブ、施設だそうで、さすが大国アメリカはすごいと感心させられました。
例年の東京歯科大学血脇ホールと違い、最寄り駅から遠くやや便は悪かったが、新築された建物は立派でスクリーンも高く見やすく、懇親会も隣室で行える等、施設的にも十分満足出来た学会でした。
講演内容も「高齢者会をむかえ歯科医師の役割、そのため必要な臨床知識」と題し3名の講師が各々専門的立場から実際の臨床に則した講演をして下さり、とても有意義でありました。
第1講演、大鶴 洋先生の「歯科診療におけるリスク評価と問診票の有効な活用について」では医療の安全管理には問診票がとても重要であり患者情報の収集と更新、共有が患者と医療機関の安全に不可欠であり実践の医療現場での実例を交え講演して下さいました。
また第2講演、佐藤 聡先生の「高齢者の歯周病治療での抗菌療法の位置つけ」では歯周病治療に抗菌療法がいかに使用されるべきか実践的使用法を具体的に講演して下さりわれわれ臨床医にとても有意義な講演でした。
更に第3講演、下山和弘先生の「機能低下に対応した高齢者の義歯を考える」では高齢者の背景(身体的、環境的)を踏まえて義歯を作製することの重要性、骨粗しょう症剤への注意と臨床現場での実践的知識を分かりやすく講演して下さいました。
講演抄録と別に講演内容の1.問診票見本、2.抗菌薬処方と使い方、3.義歯の要点等、実際的エッセンスを印刷して当日頂けるとありがたいです。