国際歯科学士会
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三大事業 総会/認証式

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開催報告2004年5月8日/横浜インターコンチネンタルホテル 2004年度総会・認証式

■特別講演 「地震とその予知」

I−1
 フェローリポート

ADA会長ご夫妻と懇談する大岡フェロー
ADA会長ご夫妻と懇談する大岡フェロー
「私の講義は最初の30分は大変退屈で眠くなりますが、後半はとても興味深い話になります。」という言葉が講演の始まりであった。地震予知連会長の大竹政和・東北大学名誉教授は、地震の発生のメカニズムとその予知という、我々にとっては全く新鮮な話題を、理路整然と穏やかな口調で解説された。
地震予知の第一人者である大竹先生の口からは、短期的な地震予知はかなり困難であることを意外なほど淡々と話された。しかし、歴史的な周期や地震の発生分布などの科学的な計測の結果を基に考察する、といった作業により長期的に〜年以内に〜%の確率で起こる、という形で地震を予測する事は可能であるとのことであった。地震の基本的なメカニズムをふまえ、具体的な地域を例に出されて、地震の発生確率を話された講演の後半は、全国で開業している同級生のことを考え、真剣に聞き入ってしまった。
「地震」は天災であり、日本国内ではどこでも地震からの危険を避けられない。が、「震災」は端的に言えば、人々の努力により被害の規模を抑えることができる人災である。そして「地震」と共存しながら「震災」にならないように対応しなければならない、ということを最後におっしゃったのが印象的であった。
結局、参加者は大竹先生の講演の一部始終を、興味をもって聞き入ったのであった。

(長期計画委員会 大岡  洋 記)


I−2
 フェローレポート

感謝状を手にする大竹先生
感謝状を手にする大竹先生
 「地震とその予知」の講演を聞いて、地震学の泰斗大竹先生は、横浜は明治13年に第1回日本地震学会が開催されたゆかりの地であると紹介され、講演は始まった。私は、海溝型地震といわれる関東大震災の震源地、相模湾に面した小さな町に住んでおり、長老達よりその凄まじい体験を子供の頃よく聞かされていた。太平洋プレートが、日本列島の下に潜り込み、相当の歪みが溜まっているといわれる現今、この講演は大変関心のあるものでした。日本列島は環太平洋地震帯にすっぽり入っていて、日本のどこに住もうと地震から逃れる事はできないと演者は言う。最近の地震学では、GPSを用いた定点観測やアスペリティーモデルという発生のメカニズムを説き明かす理論等があり進歩は著しいものですが、地震の予知は可能かどうか、気になるところですが、現時点では短期的には不可能な状態らしい。地震は同じ場所で数十年の間隔で繰り返されるものであり、日頃より家屋には耐震構造、物が倒れない、落下しない工夫、緊急時の家族間の約束事など普段の備えが必要であると話された。演者は結びの言葉として、美しい日本の自然は地震と火山活動が作ってくれたものであり、地震を恐れているばかりではなく、地震をよく知り地震と共生、地震文化を作ろうと話されたのが印象的でした。

(新フェロー 鈴木 康夫 記)

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■懇親会

ご家族で参加の樋出新フェロー
ご家族で参加の樋出新フェロー
 ICD新フェローとして懇親会に参加させていただきました。
 普段はジーンズにトレーナーといったラフな格好しかせず、スーツを着るのも面倒という私にとってタキシード着用、しかも錚々たる諸先輩方に囲まれての会とあっていやが上にも緊張が高まります。しかしながら、ご来賓の方々の有難くもなが〜い御挨拶が終わり、乾杯がすむと一転してなごやかな雰囲気となります。
 色々な先生方に気さくに声を掛けていただき、親しくお話しをするなかで徐々に緊張は心地よい刺激へと変わっていきます。次第にリラックスし、自己紹介では得意な歌舞伎の見栄を切ってみたりするゆとりすら生まれていました。
 アトラクションでは、ご当地横浜中華街の獅子舞が派手な鳴り物に合わせて演じられ、特別に同席させていただいたわが家の娘二人も大喜びで、獅子に頭を噛んで貰っていました。
 学会や歯科医師会とはまた違った雰囲気の、非常に紳士的かつフレンドリーな楽しい会で、これからも毎年この会に家族共々出席したいと思います。

(新フェロー 樋出  誠 記)


■招待留学生

ご当地・神奈川県の大学の留学生たち
ご当地・神奈川県の大学の留学生たち
 国際交流発祥の地“横浜”

 6年目を迎えた恒例行事の海外留学生招待は昨年度から招待の枠を三大事業に広げ、本年の総会は開催地横浜にもよりの神奈川歯科大及び鶴見大学歯学部より各々2名の留学生(韓国)が参加されました。
 1990年以来の開催地となった横浜は歯科医療発祥の地であり、我々ICDにとっても大変ゆかりのある所で、ご存知のようにICDの創設者であるDr.Ottofyが日本で最初の足跡を残したのが横浜であり1898年に来日し2年程横浜にて開業し、その間東京の歯科医療人とも交流し歯科医学の教育分野に功績を残されております。
 日本に於ける歯科医療の歴史的な流れを含めたオリエンテーションに続いて留学生には認証式に於いてニューフェローの認証セレモニーを充分に見学して頂き、その後の特別講演では地震大国である日本の状況が良く理解できたようである。懇親会に移り同席フェローとの交流に続いて例年のように自己紹介及び栗山会長よりの参加証の授与をもって散会となりました。
 本年の総会は国際交流発祥の地にふさわしく、海外より国際会長を始めとして多くの来賓の参加を頂き大変盛り上がった総会となりました。開催にご尽力された地元のフェロー各位及び当日参加された多数のフェローのご協力に心から感謝申し上げ、報告といたします。

(国際渉外委員会担当理事 中川 武幸 記)




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